ラーメンと塩分
前回の食事コラムでは「パンと塩分」について紹介しました。
今回は、日本人の国民食で塩 分に関して要注意な「ラーメン」と塩分についてご紹介します。
ラーメンに入っている塩分
ラーメンは様々な種類があり、一概に塩分量をお伝えすることはできませんが、一般的なしょうゆラーメン1杯の食塩相当量は4.5gという報告もあります。
とある大手外食チェーン店の中華そばは1杯あたり6.4gであり、店なのか自宅で作ったラー メンなのかによって大きく塩分の量が変わります。
生活習慣病の患者さんの目標は1日6g未満なので、しょうゆラーメン1杯で75%も塩分を満たしてしまいます。
ラーメンの食べ方
基本的な食べ方はつゆを飲まずにめんと具を食べることが望ましいです。70%摂取する塩分をカットすることが出来るという報告もあります。
1杯あたりの塩分相当量が5gのラーメンなら1.5gにできるので手軽な方法にも関わらずインパクトが大きいです。
ラーメンの種類としては、メーカーによるので一概には言えませんが、塩ラーメンが一番多い印象です。とはいえ、ラーメンの種類による比較をするよりは、「つゆを残す」ことを意識する方が圧倒的に効果があります。
減塩ラーメンってあるの?
ラーメンは塩分に注意が必要ですが、どうしても食べたくなるようなときがあると思います。そんなときは減塩ラーメンを選ぶのも選択肢の一つです。
例えば日清食品株式会社からは、カップヌードル ソルトオフが発売されています。(私も食べたことが ありますが、おいしかったです。)
他には外食で個人店などの場合は塩分少な目でオーダーされている患者さんも結構いらっしゃいます。
シェフ自身に高血圧があり、自前の減塩レシピを持っている方も意外といらっしゃるようです。
ラーメン以外の麺類は?
お蕎麦やうどんにも塩分が含まれています。麺自体にも塩分は含まれていますが、茹でることで減ることが多く、やはりスープ、めんつゆの塩分が肝になります。
ラーメンと同じく、スープやつゆを残すのが大切です。
めんつゆの場合を水で割るのが一般的ですが、豆乳や牛乳で割るとまろやかになりめんつゆの量を少なくしてもおいしいですよ。
豆乳×めんつゆにごま油等を入れれば、担々麺風の味わいになりますし、牛乳×めんつゆなら和風クリーム系の味わいになります。
ラーメンスープを減塩するには1人分を2人で分けて、おろしにんにくやおろししょうがなどを加えて風味をプラスするなどの方法が良いかと思います。
定期的に塩分を測定しよう
食生活は他人と比較することが難しく、普段から食生活に気を付けていても意外と塩分をとっていることがあります。
そのため、医療機関などで1日あたり塩分をどの程度とっているかを調べることをオススメします。
具体的には、クリニックで尿検査を行い「尿中ナトリウム」、「尿中クレアチニン」など を測定して、「年齢」、「身長」、「体重」などを組み込んだ特別な計算式を使用することで、1日あたり塩分を何gとっているかを調べることが出来ます。
次回は「外食と塩分」についてご紹介します。