パンと塩分
前回の食事コラムでは「しょうゆと塩分」についてお話ししました。
今回は、朝食に食べる方も多い「パン」と塩分についてご紹介します。
食パンは塩分が高い?低い?
日本人でも朝食で食べることが多いパン。私も朝はパンを食べることが多いです。実は、食パン1枚に約0.6gほどの食塩が含まれています。この量はおよそ味噌小さじ1杯ぐらいに相当する塩分です。
意外に塩分の量が多いので注意が必要です。特に一緒に食べる調味料のバターや、サンドイッチにするときに入れるベーコン、チーズ、野菜などに含まれているなどの塩分も考慮する必要があります。
一つ一つは、微々たる変化ですが積み重ねをしていくことが大切です。
例えば無塩バターにするのも手です。(私も自宅では無塩バターを使用しておりますが、味もよく気に入っています。)
その他にチーズの選び方として、サンドイッチに使うスライスチーズをクリームチーズに変えるのも手です。スライスチーズ1枚あたりの食塩は0.5gですが、同量のクリームチーズにすると0.1gほどになります。腎臓病の患者さんでしっかり減塩をしながらカロリーをとりたい患者さんなどで勧めています。
パンの種類によって塩分は違うの?
食パンについて話をしてきましたが、ロールパンやフランスパン、クロワッサンなど、パンの種類によって塩分量って異なります。
クロワッサン1個(40g)で食塩 約0.4g、ロールパン1個(30g)で食塩 約0.4g、フランスパン2cmスライスが2切れ(40g)で食塩約0.6gです。
フランスパンは食パンに比べると食塩多めですね。
食パンの中でも、お店で売っている調理パンは食塩が多くなりがちです。裏面の食品表示を確認することが大切です。
朝食(パンメイン)の1例
1日の塩分を6g未満にしようとすると、朝食2g・昼食2g・夕食2gと考えることもできますが、朝食1.5g・昼食2g・夕食2.5gなど、食事によって幅をもたせるのも方法だと思います。
朝食をパンにするなら、食パン+クリームチーズ+野菜+ツナなどのサンドイッチに果物、牛乳や豆乳などを合わせれば、塩分1.5gほどでおさまるかと思いますよ。
その分、おかずが多くなる夕食に塩分を回すのも手かもしれません。
定期的に塩分を測定しよう
食生活は意外と他人と比較することが難しく、普段から食生活に気を付けていても意外と塩分をとっていることがあります。
そのため、医療機関などで1日あたり塩分をどの程度とっているかを調べることをオススメします。
具体的には、クリニックで尿検査を行い、「尿中ナトリウム」、「尿中クレアチニン」などを測定して、「年齢」、「身長」、「体重」などを組み込んだ特別な計算式を使用することで、1日あたり塩分を何gとっているかを調べることが出来ます。
減塩のためには、パンの塩分量を確認すること、合わせるバターやチーズの種類に気をつけることをご紹介しました。
次回は「ラーメンと塩分」についてご紹介します。