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宇治市、適塩はじめました。|京都府宇治市|めるとが行く塩の旅|らくだ6.0プロジェクトオフィシャルサイト
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めるとが行く塩の旅

都道府県別の塩分摂取量を
掲載しています!

宇治市、適塩はじめました。

日本を代表するお茶のブランド「宇治茶」の産地として有名な京都府宇治市。また、『源氏物語』の第三部「宇治十帖」の舞台でもあり、日本の歴史や文化を体験させてくれる街です。そんな宇治市では「宇治市、適塩はじめました。」をキャッチフレーズに、減塩に取り組まれています。宇治市役所 健康長寿部健康生きがい課 保健師 勝谷 裕美さんに取材をしました。

健康課題
高血圧関連の疾患による死亡率が高い

宇治市では、腎不全の死亡率が男女ともに全国平均を上回っている。また、心疾患による死亡割合も増加していることから、これらの病気に共通する高血圧の予防策として、「適塩の推進」に取り組んでいる。
(平成28年度データより)

取り組み内容
減塩のネガティブなイメージを払拭!
ポップなキャッチフレーズで幅広い世代へ拡散

宇治市、適塩はじめました。

適塩とは“自分のからだに適した量の「塩」をとること”。

日本人は「塩」をとりすぎる傾向にあり、多くの人において「減塩」が必要ではあるが、年齢や性別、病気の有無によって、それぞれに適した量は異なる。食塩摂取状況や目指すべき食塩摂取量に個人差があることをふまえ、宇治市では平成29年度から『適塩』というワードで、「宇治市、適塩はじめました。」をキャッチフレーズに減塩を推進している。

「宇治市、適塩はじめました。」ロゴマーク
「宇治市、適塩はじめました。」ロゴマーク

適塩かるた

宇治市では、平成30年度より市内小学校及び中学校にて、宇治市の保健師、管理栄養士、京都岡本記念病院腎臓内科医師 劉 和幸先生が適塩授業を実施。

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で適塩授業を実施できなかったため、「適塩かるた」を作成し、市内小学校22校、市内育成学級20学級に配布。小学生をはじめとした、より多くの子どもたちに食育及び適塩の普及を行った。

かるたの読み札については、平成31年度に適塩授業を実施した学校の児童や宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHA(うーちゃ)※加入団体よりアイデアを募集し選定。今後、当かるたを用いた適塩に関する出前講座を実施予定である。

適塩授業の様子
適塩授業の様子
適塩かるた
適塩かるた

※宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHA
宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHAは、健康づくりや食育活動に取り組んでいる団体がつながり、地域での健康づくり・食育活動を活性化させる目的で令和元年度より開始したネットワーク。令和2年12月末現在、58団体が加入中。

適塩パネルの展示

宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHAの加入団体であるショッピングセンター「アル・プラザ宇治東」にて、市民向けの適塩パネルを展示。適塩かるた(拡大版)やのぼり旗の掲示や、「適塩レシピ集」や「適塩のコツ集」の配布等、適塩に関する普及啓発活動を行った。

年末年始の期間に掲示することで、多くの市民の目にふれ、「適塩を知る・適塩をはじめる」きっかけとなった。

パンフレット

※パンフレットは宇治市ホームページよりダウンロードできます。
・適塩ものがたり https://www.city.uji.kyoto.jp/site/choju/5927.html
・適塩のコツ集 https://www.city.uji.kyoto.jp/site/choju/5926.html
・適塩レシピ集 https://www.city.uji.kyoto.jp/site/choju/27059.html

市役所食堂での適塩ランチ

毎月19日の食育の日に、市役所食堂で適塩ランチの提供を行っている。メニューは、宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHAの加入団体であり、食堂の受託運営をしている株式会社典座と、市民によるボランティア団体の宇治市食生活改善推進員協議会「若葉の会」、宇治市役所健康生きがい課が連携して考案している。また、職員向けに野菜たっぷり塩分控えめなお弁当も提供。

さらに、株式会社典座と京都文教短期大学食物栄養学科の学生とのコラボで考案した適塩メニューを年に2回(7月と12月)提供しており、令和2年12月には「適塩クリスマスランチ」として販売を行った。

「適塩ランチ」チラシ
「適塩クリスマスランチ」チラシ

塩ヘル活チャレンジ30

20~64歳の市民を対象に、無理なく適塩生活にシフトチェンジしていくための減塩プログラムとして平成30年度から毎年講座を開催。参加者は、3回の講座参加を通して約30日間の適塩生活にチャレンジする。腎臓専門医や医療スタッフ、腎疾患患者等で構成される京都腎臓医会及び京都腎臓病総合対策推進協議会の後援を受け、宇治市適塩アドバイザーである腎臓内科医師にも協力を得ている。子育て世代も参加できるよう、保育付きで行っており、幅広い世代に適塩を実践してもらえる機会となっている。

【講座内容】

1回目:
血圧測定、随時尿による尿中塩分測定、グループトーク、塩分濃度の違う味噌汁の飲み比べによる味覚チェック、保健師の話、管理栄養士の話、適塩カレンダーの作成
2回目:
保健師から習慣を継続させるための話、適塩食の調理実習(宇治市食生活改善推進員協議会「若葉の会」協力)
3回目:
血圧測定、随時尿による尿中塩分測定、グループトーク、医師の話、修了式

コロナ禍での工夫

需要に応じた「適塩」普及活動

新型コロナウイルスの影響で、お弁当への需要が高まっている。宇治市健康づくり・食育アライアンスU-CHAでは、令和3年度に健康づくりや食育につながる、適塩等を意識した「うーちゃ弁当」を販売予定。

期待される効果
「適塩」の意識向上による高血圧者の減少

宇治市健康づくり・食育推進計画では、以下の数値目標を掲げ、取り組みを行っている。

  1. 「減塩を心がけている人」の増加
    現状(平成26年度時点):56.5% 
    ⇒ 令和2年度目標:65%以上
  2. 高血圧の人の減少
    現状(平成26年度時点):48.4% 
    ⇒ 令和2年度目標:44%以下
    (宇治市健康づくり・食育推進計画より)

市民が「適塩」を自然と意識し、また実践しやすい環境を整えることで、高血圧者を減らし、将来的に健康課題となっている腎不全や心疾患の予防が期待できる。