玄米は健康に良いスーパーフード
(第2回)
白米を玄米に置き換える食事が日本人にとってとてもよい健康法であることを前回ご説明しました。前回は玄米の方が白米よりも食後の血糖値の上昇が緩やかであり、それがダイエットや健康増進に有効である理由の一つであるとお伝えしました。玄米には白米の6倍もの食物繊維が含まれており、それがカロリー量が同じであっても、血糖値の上昇が緩やかである理由だと考えられています。
ちなみに糖質制限ダイエットでは、糖質の量しかコントロールしません。白米を玄米に置き換えても糖質量はほとんど変わらないので、糖質制限ダイエットでは玄米はNGということになってしまうと思います。その考え方が間違いなのは、食後の血糖値の変化を見ると明らかです。そもそもカロリーの摂取量と消費量のバランスでダイエットを考えるという考え方が古くなってきており、近年では血糖値の上昇と、それに伴うインスリン分泌がより重要だと考えられてきています。つまり、カロリーや糖質の量で考えるのではなく、血糖値がどのように変化するのかで考える方が良いということです。その考え方によると、白米を玄米に置き換えることは理にかなっています。ダイエットに有効なだけでなく、糖尿病の予防、食物繊維の摂取量増加による大腸がんの予防効果も期待できます。
実際に複数の研究によって、白米の摂取量が多い人ほど、糖尿病の発症率が高いことが分かっています。インドで行われたランダム化比較試験※1では、メタボリック症候群の人やBMIが高い人において、玄米を食べることで、血糖値が改善されました。
参考文献