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減塩コラム

各先生に減塩に関するコラムを
執筆していただいています

お酒とおつまみと塩分

赤羽もり内科・腎臓内科の院長の森 維久郎です。

当院が診療を行っている東京都北区赤羽は「千ベロ」が有名な街で、休日になると朝から飲み歩いている人を時折見かけ、診療していてもよくご相談を受けます。

年末にかけてお酒を飲む機会が増えるという方も多いかと思います。今回は、お酒やおつまみと塩分についてお話します。


「酒は百薬の長」は本当?

医師

まず塩分について触れる前に、アルコールと健康について触れたいと思います。

アルコールの健康への影響について、まだわかっておらず結論がついていない部分もありますが、筆者の考えとしては2020年の現段階では「アルコールは少量(1-2杯)であっても癌などの悪性腫瘍には悪い方向に影響を与え、心臓や脳などの血管の病気については良い方向に影響を与える可能性が高い」と患者さんにお伝えしています。

そのため、人によってアルコールが健康に良いかは異なります。ただし飲みすぎはすべての患者さんにとって悪影響を与えます。


お酒を飲むと食べすぎてしまう

飲み会

さて塩分に話を戻しましょう。アルコールには、食欲を増進する効果があります。そのため食事量が増えて、その分、摂取する塩分量も増えるので、注意が必要です。

アルコールそのものには、あまり塩分は含まれていません。なので、お酒を飲むときには、「おつまみ」に注意が必要です。


居酒屋のおつまみの選び方

お酒

定番の唐揚げや焼き鳥、フライドポテトなど、どれも塩分が高いものが多いです。そのため、賢くメニューを選んでいきましょう。だしを使ったもの、酢を使った料理などを選んでいきましょう。

できるだけ素材の味をいかした料理がおすすめです。例えば、枝豆、刺し身、冷奴、サラダなどがあげられます。

逆にハム、ソーセージなどの加工食品などは加工する段階で味付けされていて、どうしても塩分が高くなりがちです。

焼き鳥は塩味でもたれ味でも、塩分量が大きく異なることはなく、焼き鳥1本あたり0.5gほどの塩分が含まれています。1本0.5gは結構多いですよね。


家飲みのおつまみの選び方

女子会

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、家で飲む方も増えたと思います。家で飲むときのおつまみとしてお勧めなのは、しゃぶしゃぶや水炊きなどの鍋料理です。

昆布だしベースで作っておき、取り皿で味付けを調整するのが良いです。このとき、ゆずの皮や大葉などの風味が良い食品を調味料かわりに使うのがおすすめです。最近ではポン酢しょうゆも「減塩タイプ」が出ているので、スーパーでチェックしてみてください。途中で薬味などを数種類用意して途中で味をかえながら食べると、減塩でもおいしく楽しく食べられます。

またお肉の照り焼きを作るときの味付けの工夫も大切です。当院の管理栄養士のレシピでは、減塩でおいしい照り焼きタレのおすすめ比率は、醤油:みりん:砂糖=1:2:2ほどで、これで物足りないときは、酢を少しいれて酸味を入れる、鷹の爪を入れて辛味を加えるようにしています。