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減塩コラム:いまさら聞けない!高血圧って一体どんな状態?(前半) | 赤羽もり内科・腎臓内科 森 維久郎先生
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減塩コラム

各先生に減塩に関するコラムを
執筆していただいています

いまさら聞けない!高血圧って一体どんな状態?(前半)

このコラムを読んでいる方の中には、高血圧で薬を飲んでいる方や、血圧が高いと言われている方がいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、高血圧がどんな状態か知っている方は少ないかもしれません。今日は、高血圧が一体どんな状態なのか説明します。

血圧

血圧とは?

私たちの心臓は絶えず動いており、心臓が1回動くことで、血液が体内に流れます。 この、心臓が血液を流すときに血管にかかる圧力が「血圧」です。

上の血圧・下の血圧とは?

上の血圧は「収縮期血圧」や「最高血圧」、下の血圧は「拡張期血圧」や「最低血圧」と言います。 収縮期血圧とは、字のとおり、心臓が血液を送り出して収縮したときの血圧、拡張期血圧とは、 心臓が血液を送り出したあとに拡張したときの血圧のことです。

高血圧って身体にとってどんな負担があるの?

高血圧の患者は国内に4,300万人ほどいることが厚生労働省の患者調査でわかっています。 高血圧とは血圧が高い状態のことですが、高血圧は心血管疾患や脳血管疾患の大きなリスクの1つです。 これらの疾患の前に高血圧があることが多いため、高血圧の状態で治療をして血圧をコントロールすることは、 心疾患や脳血管疾患を予防することにつながります。

高血圧の基準を知ろう

血圧は日々変動するため、医療機関等で測定した血圧と、家庭で測定した血圧が異なることがあります。 そのため、高血圧には家庭高血圧(135mmHg/85mmHg)という基準も設定されています。
高血圧の診断は、医療機関等で測定した場合、上の血圧が140mmHg、下の血圧が90mmHgより超えた場合です。 どちらか一方が超えれば高血圧と診断されます。また、家庭で測定した場合、上の血圧が135mmHg、下の血圧が85mmHgより高い場合です。

白衣高血圧、仮面高血圧とは?

白衣高血圧や仮面高血圧という言葉を聞いたことがありますか?
白衣高血圧とは、家庭での血圧は問題ないが、医療機関等で測定すると高血圧となる状態のことで、高齢者に多いと言われています。
一方で、仮面高血圧とは医療機関等では問題ない血圧でも、家庭で測定すると高血圧の状態です。 この仮面高血圧は、正常な高血圧よりも脳血管疾患や心血管疾患のリスクが高いということがわかっています。
白衣高血圧、仮面高血圧どちらの場合も、これらを知るためには、日頃から血圧を測定して記録しておくことが必要です。 健診等で血圧が高いと言われたことがある方は、日頃から血圧測定を心がけると良いですよ。

計測器具

血圧は季節や時間で変動する

血圧は日々変動するだけでなく、時間や季節でも変動します。就寝中と起きている時間で異なり、就寝中は血圧が低くなります。 そのため、一般的に起床時が一番低く、日中になるにつれて上がり、夜にかけて下がってきます。 そのため、血圧測定は、できるだけ決まった時間(朝なら朝、夕方なら夕方)に測定することで、日々の血圧変化を確認することができます。
また、季節では夏は低め、冬は高めの傾向です。 冬に血圧が高くなるのは、寒いことでの血管収縮の影響や、体温をあげるために血圧をあげていることが考えられています。

いかがでしたでしょうか? 血圧とは何か、高血圧とはどんな状態か説明しました。 後半では、高血圧と言われたら、どんなことを取り組めば良いのか紹介します。


参考