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減塩コラム:お酒はどれだけ飲んでいいのか? | 赤羽もり内科・腎臓内科 森 維久郎先生
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減塩コラム

各先生に減塩に関するコラムを
執筆していただいています

お酒はどれだけ飲んでいいのか?

糖尿病等の生活習慣病がある方もない方も、お酒は少しくらいなら身体に良いのでは?と思っている方がいらっしゃるかと思います。今回は、日本で定められている適量飲酒等について説明します。

適量飲酒はビールロング缶1本

ビール

日本では厚生労働省により、日々の適量飲酒が定められています。これは、「飲んだ方が良い」という適量ではなく、「飲むならこれくらいの量にしましょう」という適量です。あくまで、飲酒をすすめているわけではないことに注意しましょう。 適量飲酒は、1日の平均純アルコール摂取量で20gとしており、女性や高齢者は20gよりも少なくするべきと定めています。純アルコール摂取量20gの計算方法は、「飲酒量(ml)×アルコール濃度(%)×比重0.8」で求められます。ビールならロング缶1本、日本酒なら1合が適量にあたります。 また、平均するという考え方のため、毎日飲まないけど、1回の飲酒量が多いという場合は、気を付けていく必要があります。
飲むお酒のアルコール度数によって異なりますが、適量飲酒とされるのは、具体的な量は以下が目安となります。
ビール:ロング缶1本(500ml)
日本酒:1合(180ml)
ウイスキー:ダブル(60ml)
ワイン:グラス1杯(140ml)
焼酎:100ml


お酒の飲み過ぎは食道がんの危険因子

多量飲酒は、食道がん、肝がんなどの発症リスクを上げる危険因子の一つです。また、うつ病や認知症などとも関連があります。
どんな人でも適量なら飲んで良いかと言うと、糖尿病や高尿酸血症がある場合は、お酒の量には気をつける必要があります。これらの疾患があると、エネルギー制限が必要になったり、アルコールの影響で疾患コントロールが悪くなる可能性があったりするからです。
禁酒ではなく減酒を行いご自身の日常に無理のない範囲で減らしていくと良いでしょう。もちろん、持病によって禁酒が必要な場合もあるため、生活習慣病がある場合はお酒をどれくらい飲んで良いのか、かかりつけ医や管理栄養士と相談してみてください。

お酒は太るか否か

ハイボール

糖質が含まれていないハイボール等は太らないと思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、お酒は飲みすぎれば太ります。アルコール1gあたりは7kcalあり、たんぱく質や炭水化物1gあたりよりも高カロリーです。ビールや日本酒はさらに糖質が含まれているため、ハイボールよりも太りやすいというだけです。糖質が含まれていないお酒でも、カロリーはあるので、表示を確認し、飲む量には十分に気を付けてください。
例えば、糖質が含まれていないアルコール濃度7%のハイボールを500ml飲んだ場合は、500×0.07×0.8×7=196kcalとなります。これはコンビニおにぎり1個分くらいのカロリーとなります。2杯、3杯と飲んだらその分カロリーもあがっていきます。


適量範囲で楽しむ

飲み会

厚生労働省はお酒の適量を定めています。ただ、アルコールの依存性は高く、多量飲酒を続けると、身体への悪影響もあります。適量範囲内でほどほどに楽しく飲むのが一番です。