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減塩コラム:減塩に役立つ香辛料・スパイス・ハーブ(前半)| 赤羽もり内科・腎臓内科 森 維久郎先生
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減塩コラム

各先生に減塩に関するコラムを
執筆していただいています

減塩に役立つ
香辛料・
スパイス・ハーブ(前半)

減塩しようと思っても、何から手を付けていいかわからない。汁物の回数を減らしたり、ラーメンのスープを残したりと工夫しているけど、いつもの料理を減塩する方法がわからないという声をクリニックでよく聞きます。今日はおいしく減塩するための香辛料・スパイスやハーブについてご紹介します。


減塩は1日にしてならず

食塩

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、成人男性の食塩摂取量の目標量は7.5g未満/日、成人女性では6.5g未満/日と定められています。食事摂取基準は5年毎に改訂され、2015年版では成人男性で8g未満/日、成人女性で7g未満/日だったので、少しずつ厳しくなっているのです。また、高血圧や慢性腎臓病などの疾患をお持ちの方は、6g/日未満となるので、さらに気をつけていく必要があります。

そして、塩分のコントロールは短期的に1週間行えば良いかというものではなく、毎日続けていくことが大切です。

塩分コントロールや減塩を続けていくためには「おいしさを保ったまま塩分を管理する」という考え方が必要で、やはり、おいしくなければ続かないのです。


おいしく減塩するために

食事

おいしく減塩するためには、さまざまな方法があります。よく使われる手法としては、だしを使ってうま味を活用する、酢やレモン汁などを組み合わせて酸味を活用することです。これらとともにマスターしたいのが風味や香りです。スパイスやハーブなどを活用することで、おいしく減塩を行なうことができます。

おすすめの香辛料&スパイス&ハーブ

スパイス

スーパーに行くと香辛料コーナーにズラリとスパイスやハーブが並んでいます。乾燥タイプのものは日持ちがするので、数種類気になるものを購入してみましょう。今回は今日から使えるまず揃えたい香辛料、スパイス、ハーブをご紹介します。


和食におすすめ

  • わさび
  • ツンとしたさわやかな香りが特徴のわさびは和食にぴったり。刺身やお寿司の際に使用するイメージが強いですが、炒め物にも使用できます。野菜や肉などを炒めるときに、醤油の量を少し減らしてわさびを加えるだけです。塩味を抑えながらもさわやかな香りが口いっぱいに広がりおいしくいただけます。

  • しょうが&にんにく
  • 減塩と相性の良いしょうが&にんにく。生のままおろして使用したり、刻んで炒め物や煮物に使用したりとさまざまな種類の料理に使用できます。炒め物や煮物に使用するときは、フライパンに油と刻んだしょうがにんにくを入れて弱火にかけて香りが立ったら具材を加えます。最初にしょうがやにんにくの香りを油にうつすようなイメージで使用しましょう。

  • 黒胡椒
  • 煮物や汁物に最後に一振りすると味が引き締まります。できればミルを使ってその場で挽くことができる黒胡椒がおすすめです。盛りつけ後にフワッとかければ見た目も良いです。煮物や汁物の最後に塩を入れて味を引き締めていたという方は、この塩をやめて、黒胡椒にトライしてみてください。

  • 一味唐辛子や七味唐辛子
  • 黒胡椒同様に、最後の一振りに使用しやすい一味唐辛子や七味唐辛子。どちらか1つあると便利です。七味唐辛子の場合は、黒ごまやみかんの皮(陳皮)なども入っていて、辛味のほかに柑橘系の香りやごまの香ばしさも感じられます。


塩分が高くなる煮物こそ香辛料やスパイスを活用しよう

煮物

和食の中でも煮物は水分量が多く、醤油などの食塩相当量の多い調味量をよく使用するため、塩分が高くなりがちです。煮物をできるだけ減塩するためには、フライパンなどを使用して水分量を少なくすること、味付けを最後に行うこと、香辛料などを上手に利用することです。今回ご紹介した、しょうが、にんにく、黒胡椒、一味唐辛子や七味唐辛子などは煮物との相性も良いので、ぜひ使ってみてください。


次回は中華や洋食におすすめの香辛料などをご紹介します。