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「情報による美味しさ」 その①
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減塩コラム

各先生に減塩に関するコラムを
執筆していただいています

「情報による美味しさ」 その①

“Your diet is a bank account. Good food choices are good investments.”

Bethenny Frankel (American reality television personality)

「あなたの食事は銀行口座だ。良い食べ物を選ぶことは良い投資である。」

ベセニー・フランケル(アメリカのテレビタレント)


前回のコラムでは、「美味しい減塩」のために、我々の感覚(味覚・嗅覚・視覚・聴覚・触覚)がどのように「美味しさ」に関わっているかを一緒に学びました。今回は、我々の感覚(五感)以外の「情報」が、どのように「美味しさ」に影響しているのか、皆さんと考えてみたいと思います。

「情報」と言っても漠然としていますので、まず幾つか例を見てみましょう。ある研究では、未就学児にハンバーガー、チキンナゲット、フライドポテト、牛乳、ニンジンをそれぞれ食べてもらいました。

ハンバーガー

その時に全く同じ食品を、マクドナルドのロゴがプリントされた容器とそうでない容器に入れて、どちらが美味しいか比較してもらった結果、なんと同じ食べ物でもマクドナルドの容器に入れた食べ物を美味しいと感じたのです!

これは「情報」としてマクドナルドのもつブランドイメージが、美味しさに影響することの一例です。この研究では同時に、マクドナルドのロゴがプリントされた容器に入れた食べ物を美味しく感じた児童ほど、自宅にテレビの台数が多く、また実際にマクドナルドで食事をする機会も多く、実際にブランドイメージとしての「情報」にさらされていたことを明らかにしています。

この結果から、児童がマクドナルドのイメージを持っていたことが単なる偶然ではなかったことがわかりますね。食べ物の美味しさに対して「情報」の持つインパクトは決して小さくありません。

児童

また別の例を見てみましょう。私はビールが大好きですが、ジョッキに入った冷たいビールを暑い日に飲むその美味しさは格別です。一方で、私は腎臓内科医という職業柄、検尿コップを日々職場で目にしていますが、この検尿コップに同じビールを入れて飲むとなるとどうでしょうか。未使用で衛生上の問題はもちろんなくても、全く同じビールを同じように美味しいと感じることはできそうにありませんね(もし食事を摂りながらこの記事を読んでいる方がいらしたら大変申し訳ありません。。。)。

しかし、検尿コップが製造されていない国や検尿カップが検査に使用されていない国の人であれば、どうでしょうか。おそらく我々のようには気にならないはずです。これも、検尿コップにつきまとうイメージとしての情報が、我々の美味しさに影響している一例と言えますね。

ビール

このように今回のシリーズでは、我々の感覚以外の「情報」が、どのように「美味しさ」に関わっているのか一緒に見ていきましょう。


文献・出典

Robinson TN, Borzekowski DL, Matheson DM, Kraemer HC. Effects of fast food branding on young children's taste preferences. Arch Pediatr Adolesc Med. 2007 Aug;161(8):792-7. PMID: 17679662